最先端技術の実証実験を街全体で行う「スーパーシティ」を整備するための改正国家戦略特区法が参議院本会議で可決され、成立しました。
「スーパーシティ」を整備するための国家戦略特区法の改正案は、去年の通常国会で、規制の在り方をめぐる政府内の調整が遅れた影響で、審議が行われないまま廃案となりましたが、今の国会に改めて提出され、27日の参議院本会議で審議が行われました。
討論で、野党側は「本人の同意なしに個人情報の目的外使用や第三者への提供などが可能となる場合があり問題だ。明らかな欠陥法案だ」などと指摘しました。
一方、与党側は、討論を行いませんでした。
そして採決が行われ、改正法は、自民・公明両党などの賛成多数で可決され、成立しました。
「スーパーシティ」は、住民や企業のデータを活用しながら、自動車の自動運転やドローンを使った配送、遠隔医療など最先端技術の実証実験を街全体で行うものです。
改正法では、自治体が規制緩和を政府に要請した際には、各府省庁で可能かどうかを検討し、結果を速やかに公表することなどが盛り込まれています。
政府は、ことし夏ごろから「スーパーシティ」に指定する自治体の選定を始め、秋以降、全国で5か所ほどを指定することにしています。
-- NHK NEWS WEB