居酒屋チェーン大手のワタミは、新型コロナウイルスの感染拡大で休業した店舗のうち、今後も採算が見込めない国内の65店について、営業を再開せずそのまま閉店することを決めました。
国内で491店を展開するワタミは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、先月からおよそ400店の直営店舗を臨時休業にしていて、その影響で先月の売り上げが前の年の同じ月に比べて90%以上落ち込みました。
会社では緊急事態宣言の解除を受け、順次、店舗の営業を再開させますが、このうち今後も採算が見込めない65店について、営業を再開させずに閉店することを決めました。
ワタミは27日発表したことし3月までの1年間の決算で、閉店する店舗や収益性の低い店舗の価値を見直したことによる損失を計上したことなどから、グループ全体の最終的な損益が29億円余りの赤字となっています。
会社では「売り上げの4割を占める弁当の宅配事業や持ち帰りが中心の業態に力を入れていく」としています。
外食産業では居酒屋チェーンなどを展開する大手のコロワイドも196店の閉店を決めています。
緊急事態宣言が解除されたものの、在宅勤務の広がりなど新しい生活様式が模索される中、宴会などの需要がどこまで回復するかは不透明で、今後、外食産業がどう対応するか注目されます。
-- NHK NEWS WEB