全国規模のスポーツの大会が当面、一定の制限を設けて行われる見通しとなる中、スタジアムに行けなくてもファンがスマートフォンなどから試合中の選手にリモートで声援を送ることができるシステムを大手楽器メーカーが開発し、静岡県磐田市のスタジアムで実証実験が行われました。
システムを開発したのは浜松市に本社を置く大手楽器メーカーの「ヤマハ」で、27日、サッカーJ2・ジュビロ磐田のホーム、磐田市の「ヤマハスタジアム」で実証実験を行いました。
このシステムでは、スマートフォンなどで使える専用アプリで、「歓声」や「拍手」などのボタンにふれると、スタジアムに設置されたスピーカーを通じて選手に歓声や拍手を送ることができます。
また、ファンが自分の声をそのまま届けることもできるということで、27日は開発者らが音の大きさや響き方などを確認していました。
ヤマハは現在、プロ野球やJリーグのチームなどにシステムの導入を働きかけているということで、開発を担当した瀬戸優樹さんは、「スタジアムに行けない人にとっても、選手にとっても“応援”は力になると思うので来月には導入できるように調整を進めたい」と話していました。
ジュビロ磐田の柳原弘味事業戦略本部長は、「リモートでも声援がスタジアムに響き渡れば選手の力になるので導入を検討していきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB