ことしの夏の電力需給の見通しがまとまり、経済産業省は、安定供給に必要な電力を確保できるとして節電の要請は行わないことになりました。ただ新型コロナウイルスの感染拡大の影響次第では、想定している電力需要から増加・減少のいずれの方向にも変動する可能性があるとしています。
経済産業省はこの夏 ことし7月から9月にかけての電力の需要と供給の見通しをまとめ、過去10年で最も厳しい猛暑の時と同じような気象条件になったとしても、想定する需要より3%以上多い電力を全国すべての地域で確保できるとしています。
さらに、一部の発電所が停止したり送電線が故障したりするなど供給力が想定を下回った場合でも、必要な電力の確保に問題はないとしています。
このため経済産業省は、ことしの夏に節電要請は行わず、無理のない範囲での節電の協力を呼びかけることになりました。
また経済産業省は、新型コロナウイルスの影響で夏の電力需要が当初の見通しから変動することも考えられるとしていますが、
▼人々が移動を控えることで省エネの方向に動く可能性がある一方、
▼休校や休業をしていた学校や企業の活動が夏に行われることも考えられる、として増加と減少のどちらに影響するか見通すのは難しいとしています。
-- NHK NEWS WEB