アメリカの民間企業が開発した宇宙船が、日本時間の28日午前5時33分に初めて宇宙飛行士を乗せて国際宇宙ステーションに向けて打ち上げられます。宇宙船には飛行士が乗り込み、ハッチが閉められました。アメリカが自国の宇宙船で国際宇宙ステーションに宇宙飛行士を送り込むのはスペースシャトルの退役以来9年ぶりで、宇宙開発に民間企業が本格的に参入する時代の象徴として注目されています。
打ち上げられるのは、アメリカの民間企業「スペースX」が開発した宇宙船、「クルードラゴン」です。
初めてアメリカ人宇宙飛行士2人を乗せ、日本時間の28日午前5時33分にアメリカ・フロリダ州から「ファルコン9」ロケットで国際宇宙ステーションに向けて打ち上げられます。
搭乗する2人のアメリカ人宇宙飛行士は宇宙船に乗り込みました。そして、宇宙服の最終点検を終え、宇宙船のハッチが閉められました。
アメリカは、NASA=アメリカ航空宇宙局が民間企業の「スペースX」と「ボーイング」の2社を選んで資金を提供し、それぞれの企業が開発する宇宙船で国際宇宙ステーションに宇宙飛行士を送り込む計画を進めています。
今回は「クルードラゴン」の最後の試験として、実際に宇宙飛行士を乗せて国際宇宙ステーションにドッキングし、地球に帰還するまでの試験を行います。
試験に成功すると、「クルードラゴン」は運用段階に入り、その1号機には日本人宇宙飛行士の野口聡一さんが搭乗する予定で、ことし8月30日の打ち上げを目標に準備が進められています。
民間の有人宇宙船が国際宇宙ステーションを目指すのは初めてで、民間企業が宇宙開発に本格的に参入する時代の象徴として注目されています。
また、アメリカが自国の宇宙船で国際宇宙ステーションに宇宙飛行士を送り込むのはスペースシャトルの退役以来9年ぶりで、運用段階に入ると、ロシアの宇宙船、ソユーズに頼らず宇宙飛行士を運ぶことができるようになります。
NASAは今回の打ち上げを「LAUNCHA MERICA」と、「発射」や「ビジネスなどの立ち上げ」を意味することばを使って、新しい宇宙開発の時代の到来をアピールしています。
-- NHK NEWS WEB