東京都の緊急事態宣言が解除されたことを受けて、都内有数の観光地、高尾山には多くの登山客が訪れていて、地元では新型コロナウイルスの感染予防の対策を徹底する呼びかけが行われています。
高尾山では29日午前中から多くの登山客が訪れていました。
ふもとと中腹を結ぶケーブルカーは、今月の大型連休中は運休となり、緊急事態宣言が解除されるまでは観光目的の利用を控えるよう呼びかけが行われました。
運営会社は、乗車時のマスク着用を呼びかけ、いわゆる「3密」を避けるために乗車人数を定員の3分の1程度にしたいとしていますが、通常の2分の1程度の本数で運転が行われているため、混雑は避けられない様子でした。
都内から来た70歳の男性は「ことし初めて山登りに来た。天気もよくて気持ちいいです。各地でまだ感染者が出ているので少し不安もあるが、マスクをして、ほかの人と距離を取りながら楽しみたい」と話していました。
宣言が解除されて初めての週末を迎えるのを前に、地元の観光案内所では、飲食店などに配る、感染予防を呼びかける貼り紙を用意しています。
少人数で、ほかの人と十分な距離を取り登山することや、休憩中でも飲食する時以外はマスクを着用するよう求めていて、英語と中国語のものもあります。
高尾山口観光案内所の覚幸沙代さんは「宣言が解除されて登山に来る人がさらに増えると思うので、不安がないわけではない。地元の住民や他の人に十分配慮して、感染予防を行ったうえで楽しんでほしい」と話していました。
東京都は引き続き、都と県の境を越えた不要不急の移動は控えてほしいと呼びかけています。
-- NHK NEWS WEB