28日の打ち上げが延期された、アメリカの民間企業が開発した宇宙船が、31日未明、初めて宇宙飛行士を乗せて国際宇宙ステーションに向けて打ち上げられる予定です。アメリカが自国の宇宙船で国際宇宙ステーションに飛行士を送り込むのはスペースシャトルの退役以来9年ぶりで、宇宙開発に民間企業が本格的に参入する時代の象徴として注目されています。
打ち上げられるのはアメリカの民間企業「スペースX」が開発した宇宙船「クルードラゴン」です。
当初は28日、打ち上げられる予定でしたが、悪天候のため延期され、改めて日本時間の31日午前4時22分に、アメリカ人宇宙飛行士2人を乗せ、アメリカ・フロリダ州から国際宇宙ステーションに向けて打ち上げられる予定です。
NASA=アメリカ航空宇宙局は民間企業の有人宇宙船の開発を後押ししていて、今回は「クルードラゴン」の最後の試験として、初めて飛行士を乗せて宇宙ステーションにドッキングし、地球に帰還します。
試験に成功すると「クルードラゴン」は運用段階に入り、その1号機には日本人宇宙飛行士の野口聡一さんが搭乗する予定で、ことし8月30日の打ち上げを目標に準備が進められています。
民間の有人宇宙船が国際宇宙ステーションを目指すのは初めてで、民間企業が宇宙開発に本格的に参入する時代の象徴として注目されています。
また、アメリカが自国の宇宙船で宇宙ステーションに飛行士を送り込むのはスペースシャトルの退役以来9年ぶりで、運用段階に入るとロシアの宇宙船に頼らず飛行士を運ぶことができるようになります。
-- NHK NEWS WEB