新型コロナウイルスで苦境に陥っている航空各社の間で、旅客機を貨物輸送に転用して運航させる取り組みが相次いでいることなどから、成田空港では4月、ひと月の貨物便の発着回数が開港以来最多になったことが分かりました。
成田空港では、新型コロナウイルスの影響で運休や減便が続き、航空各社は保有している旅客機を貨物輸送に転用して運航する取り組みを進めることで、厳しい状況からの打開を図っています。
このうちユナイテッド航空では、検疫態勢の強化で直行便を運航できない状態が続いているアメリカと中国の間で貨物を輸送するため、成田を経由する臨時便の運航を4月から始めました。
4日は、アメリカのシカゴから貨物を載せて到着した便が日本向けの電子部品などを降ろしたうえで、中国の北京に向けて再び出発していました。
旅客機を貨物便に転用して運航させる動きは、感染の拡大に伴って活発化し、成田空港会社によりますと、4月の貨物便の発着回数は2800回余りと、ひと月としては開港以来最多になったということです。
ユナイテッド航空北太平洋地区の舘鼻勉貨物営業本部長は「旅客便の8割が運休し、貨物輸送が収益に貢献している。貨物の需要が続くかぎり、世界に向けて運航したい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB