システムトラブルで運用を中止していた「雇用調整助成金」のオンライン申請を、5日再開直後に再びトラブルで中止した問題で、厚生労働省は個人情報が流出した可能性があることを明らかにしました。
雇用を維持するための「雇用調整助成金」について、厚生労働省は新型コロナウイルスの影響で休業を余儀なくされる企業が増えたことを踏まえて制度を拡充するとともに、手続きを簡素化するため、先月20日からオンライン申請の受け付けを始めました。
ところが初日からシステムトラブルが発生し、運用をいったん中止してシステムを改修したうえで2週間たった5日、正午からオンラインによる受け付けを再開していました。
しかし5日午後2時半ごろ、申請した企業から「他社の情報が見られる」という連絡があり、再開から3時間もたたずに再び受け付けを中止する事態となりました。
厚生労働省によりますと5日、オンラインシステムに登録した企業は2000件で、申請手続きを終えたのは200件に上りましたが、このうち、少なくとも1社の申請書類を別の企業3社が見られる状態だったことが分かったということです。厚生労働省はどの程度の個人情報が見られる状態だったのかなど詳しい状況を調べています。
厚生労働省は「不具合が再び発生し、利用者には大変なご迷惑をおかけしており、重ねておわび申し上げる。関係する企業に早急に連絡先を把握して説明とおわびをしたい」としています。
-- NHK NEWS WEB