宇宙空間を漂うロケットの部品などの宇宙のごみを取り除くため、レーザー光線を照射してごみを地球の大気圏に落下させる人工衛星の開発を大手の衛星通信事業者が始めることになりました。
ロケットの部品や使い終わった人工衛星など地球を回っている宇宙のごみは、大きさ10センチ以上のものが2万個以上あり、運用中の人工衛星に衝突すると故障の原因になることから、JAXA=宇宙航空研究開発機構は除去するための技術開発を企業とともに進めています。
こうした中、大手の衛星通信事業者の「スカパーJSAT」と理化学研究所などはJAXAと連携してレーザー光線を使って宇宙のごみを除去する人工衛星の開発を始めることになりました。
開発する人工衛星はレーザー光線をごみに照射し、吹き出すガスの力で地球の大気圏に落下させるもので、早ければ3年後に宇宙に打ち上げて技術を実証することを目指します。
JAXAは宇宙ごみの除去を民間企業のビジネスに育てることを目指していて、宇宙ベンチャー企業が磁石を使って宇宙ごみを除去する人工衛星の開発を進めているほか、大手機械メーカーも宇宙ごみをアームで捉える人工衛星の開発を進めています。
-- NHK NEWS WEB