ことし1月から3月までのGDP=国内総生産の改定値は、年率に換算した実質の伸び率が、マイナス2.2%となりました。最新の統計を反映した結果、企業の設備投資が伸びたことから、先月の速報段階のマイナス3.4%から上方修正されました。
内閣府は、最新の統計の結果を反映したことし1月から3月までのGDPの改定値を発表し、物価の変動を除いた実質の伸び率が前の3か月と比べてマイナス0.6%となりました。
これを年率に換算するとマイナス2.2%となり、先月の速報段階のマイナス3.4%から、上方修正されました。
これは、最新の統計で企業の「設備投資」が伸び、速報段階のマイナス0.5%から、今回はプラス1.9%になったためです。
新型コロナウイルスへの対応で医療機器を生産するための設備などへの投資が増えたことも要因とみられます。
GDPの半分以上を占める「個人消費」は、速報段階ではマイナス0.7%だったのが今回はマイナス0.8%になりました。
この結果、全体としては、感染拡大による影響で、経済活動は低迷し、GDPは、2期連続のマイナスとなりました。
さらに今後、ことし4月から6月までのGDPは、緊急事態宣言の影響でリーマンショック後の年率マイナス17.8%を超え、記録的な落ち込みになるという民間の予測もあり、日本経済は厳しい局面が続いています。
一方、昨年度1年間のGDPの伸び率は、速報時点ではマイナス0.1%だったのが、今回は上方修正され、プラス0.03%になり、プラス成長を確保しました。
-- NHK NEWS WEB