新型コロナウイルスの感染拡大を背景に増えているオンライン授業の音声をAI=人工知能が自動的に字幕にするシステムが開発されました。今月から大学で実証実験が始まる予定です。
東芝が開発したこのシステムは、オンライン授業の教師の音声をほぼ同時に字幕にします。
学生は、パソコンやスマートフォンからインターネットのサイトにアクセスすることで字幕を見られるということです。
AI=人工知能におよそ50万の単語を学習させて音声認識の精度を高めたのが特徴で、授業で使われる資料を事前に読み込ませておけば、専門用語も認識して字幕の精度をさらに上げられるとしています。
授業の内容が文字で残ることになるため、聞き逃した部分をあとで確認するなど、オンライン授業の課題の解決にもつながると見込んでいます。
今月中に慶應義塾大学と法政大学で実証実験が始まる予定で、会社は順次、大学の数を増やしながら来年にも実用化したい考えです。
また、今後、英語や中国語にも対応させる方針です。
東芝研究開発センターの岩田憲治さんは「学生と双方向でやり取り出来るような技術開発にも取り組みたい。聴覚に障害がある人の支援につなげる使い方も考えていきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB