みずほ銀行は企業向けに融資などを行う際、紙の書類にはんこを押して契約するやり方をやめ、オンラインの電子契約に切り替えます。銀行の「はんこ文化」を見直すことで、テレワーク中でも企業と取り引きできるようにして、効率化を図るねらいです。
みずほ銀行は、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに電子契約システムを導入し、融資など企業との取り引きは契約書の作成から承認まで、オンラインでできるようにしました。
企業が融資を受けるときは、これまで紙の契約書に収入印紙を貼って、はんこを押し書類を銀行に持ち込む必要がありましたが、電子契約で、今後はシステム上で手続きが完結し、銀行への行き来や印紙、はんこがいらなくなります。
また、銀行の担当者にとっては、テレワーク中に自宅などで融資の契約手続きができるため、働き方を変え、効率化を進めることも可能になります。
場所にしばられずに営業や事務作業ができるため、銀行では将来的には店舗の削減にもつなげていく考えです。
銀行では今年度中に企業との取り引きの50%を電子化する方針で、新型コロナウイルスを受けた新しい生活様式への対応で「はんこ文化」が根強い金融の取り引きが、どこまで変わるか注目されます。
みずほフィナンシャルグループの坂井辰史社長は「新型コロナウイルスの問題をきっかけに、電子化が利便性が高く効果的だと実感している。新しい働き方につなげたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB