東京電力が家庭向けの電気やガスの電話勧誘業務を委託していた会社が、顧客とのやり取りを録音したデータを改ざんしていたことが分かりました。顧客に無断で契約を切り替えていたケースもあり、東京電力はこの会社への委託を打ち切りました。
電話の録音データの改ざんなどが明らかになったのは、東京・渋谷区に本店がある「りらいあコミュニケーションズ」です。
東京電力は、他社に契約を切り替えた顧客に対し、再度契約するよう電話で勧誘する業務をこの会社に委託していましたが、去年3月から12月までに東京電力に提出された、顧客との電話を録音したデータ71件のうち44件で内容が改ざんされていたということです。
顧客とのやり取りを削除したり、別人の声に差し替えたりして改ざんが行われ、顧客に無断で他社から東京電力に契約を切り替えていたケースもあったということです。
改ざんを行った理由について、この会社は東京電力に対して「指示を逸脱する勧誘が発覚するのを避けるためだった」と説明しているということです。
東京電力はことし1月に改ざんを把握し、この会社への委託を打ち切りましたが、こうした事実を公表していませんでした。
りらいあコミュニケーションズは「このような事案が発生したことを厳粛に受け止め、再発防止に全力を尽くしてまいります」というコメントを発表しました。また東京電力は「ご迷惑をおかけしたお客様に深くおわびを申し上げます」と話しています。
-- NHK NEWS WEB