南米ブラジル、サンパウロの州政府は11日、中国の国有企業が開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて、来月から9000人を対象に最終段階の試験を行うことで合意したと発表しました。ブラジルではイギリスの大学などが開発中のワクチンについても、来週から最終段階の試験が行われることになっています。
中国の国有企業が開発しているワクチンは、中国ではすでに1000人に接種して、安全性や効果を確かめる第2段階の試験まで行われているということです。
このワクチンについてブラジル・サンパウロの州政府は11日、より多くの人に接種して、長期間にわたり安全性や効果を確かめる最終の第3段階の試験をサンパウロで行うことで中国側と合意したと発表しました。
具体的には、来月から医療関係者など9000人に対してワクチンの接種を始め、1年間にわたってその効果を検証するとしています。
ワクチンの開発をめぐっては、イギリスのオックスフォード大学などが開発中でアメリカが支援しているワクチンについても、来週からブラジルで最終の第3段階の試験が行われることになっています。
ブラジルでは今も1日に1000人以上が死亡し、感染者数はアメリカに次いで2番目に多くなっていて、ブラジルでのワクチンの開発競争が過熱しています。
-- NHK NEWS WEB