「ハローキティ」などのキャラクター商品を手がける「サンリオ」は、創業者で92歳の辻信太郎社長が代表権のある会長に就き、後任の社長に31歳の孫で専務の辻朋邦氏を昇格させる人事を決めました。
この人事は、サンリオが12日に発表したもので、7月1日付けで行われます。
信太郎氏は出身地、山梨県の職員を経て、1960年に前身となるギフト商品の企画販売会社を創業して以来、60年にわたって社長をつとめてきました。
この間、数々のキャラクター商品を手がけ、中でも猫をモチーフにした「ハローキティ」は、海外でも高い人気を獲得するなど、キャラクタービジネスを日本に浸透させました。
サンリオの社長交代は創業以来初めてで、信太郎氏は社長を退いたあとも、代表権のある会長として経営にあたるということです。
社長に就任する辻朋邦専務は、記者会見で「社長就任の話は、以前から家族の間ではあったが、このタイミングになったのは新型コロナウイルスの影響も大きいと思う。さまざまな変革が求められる中で、若い感性が必要だという思いもあったのではないか」と述べました。
そのうえで「強力なキャラクターを持ちながらも、企業として成長が止まっているのも事実だと認識している。現状を打破するためにも間違っているものは捨てる覚悟を持ち変革していきたい」と抱負を語りました。
-- NHK NEWS WEB