同性愛者であることを職場で同意なく公表されたとして、東京 豊島区の保険代理店に勤務する男性が、条例に基づいて会社を指導するよう区に申し入れました。
申し入れを行ったのは、東京 豊島区の保険代理店に勤務する20代の男性で、12日、記者会見を行いました。
それによりますと、男性は同性のパートナーと同居していて去年5月に入社しましたが、その直後に、直属の上司から同性愛者であることを職場で公表されたということです。
これをきっかけに不眠の症状などが出て、その後、うつ病と診断され、現在は休職しているということです。
男性は、入社した際に同性愛者であることを会社の幹部に明かしていましたが「業務上、知る必要性の高い社員にのみ自分から説明する」と伝えていたということです。
豊島区の条例では、本人の同意なく性的指向を公表することが禁止されていて、男性は、この条例に基づいて啓発を行うことや会社に指導することを区に申し入れました。
男性は「本人の望まない形で性的指向を公表されることはあってはならず、同じような被害にあう人が二度と出ないようにしてほしい」と話しています。
NHKの取材に対して、会社は「男性から性的指向についてオープンな会社にしたいと入社の際に聞いていたので、善意で公表したが、慎重に対応すべきだったと考えている。男性と話し合いを続け、改善していきたい」としています。
-- NHK NEWS WEB