関西電力は、経営幹部らによる金品受領問題で、八木誠前会長ら旧経営陣が職務を適切に行わず会社に損害を与えたとして、15日午後から臨時の監査役会を開き、損害賠償を求めて提訴することを決める見通しです。
関西電力は、経営幹部らによる金品受領問題で、一部の株主から当時の経営陣を訴えるよう求められたことから、外部の弁護士による調査委員会を設け、今月8日、報告書が取りまとめられました。報告書では八木前会長や岩根茂樹前社長ら5人が取締役としての職務を適切に行わず、会社におよそ13億円の損害を与えたと認定しました。
この報告書を受けて、関西電力は15日午後から臨時の監査役会を開き、損害賠償を求めて提訴することを決める見通しです。その後、臨時の取締役会も開き、この決定について報告を受けることにしています。
賠償請求の額は、一連の問題に関する調査費用なども加わることから報告書で認定された13億円を大幅に超える見通しです。
関西電力の旧経営陣は、福井県高浜町の元助役から金品を受け取っていただけでなく、業績の悪化で減額した役員報酬の一部をひそかに補填(ほてん)するなど、ガバナンスの機能不全が厳しく指摘されています。
-- NHK NEWS WEB