三重県鳥羽市の海で、化学物質の「カセイソーダ」を積んだタンカーが座礁しましたが、乗組員は全員救出されて無事でした。今のところ、カセイソーダや油の流出は確認されていないということですが、海上保安部は、近くを航行する船に注意を呼びかけています。
1日午前0時ごろ、三重県鳥羽市の鎧崎灯台からおよそ400メートルの海で、大阪の海運会社が所有するタンカー「愛和丸」491トンが座礁しました。
鳥羽海上保安部によりますと、タンカーは化学物質のカセイソーダを積んで山口県から名古屋市に向かう途中で、乗組員5人がいましたが、全員救助されて無事だということです。
カセイソーダは、石油の精製などに使われる強いアルカリ性の物質で、水に溶かすと激しく反応して大量の熱を発生し、濃度が高いものは法律で劇物に指定されています。今のところ、直ちに船が沈むおそれはなく、カセイソーダや油の流出も確認されていないということです。
海上保安部は、近くを航行する船に注意するよう呼びかけるとともに、タンカーを安全に移動する方法を検討しています。
-- NHK NEWS WEB