アメリカで黒人男性が死亡した事件を受けて、人種差別への抗議行動が続くなか、医薬品大手のジョンソン・エンド・ジョンソンは、美白効果があるとされてきた化粧品の販売を中止することを決めました。
アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズなどによりますと、アメリカのジョンソン・エンド・ジョンソンは、シミを薄くする効果のある一部の化粧品の販売を中止することを決めました。
これらの製品は、美白効果を期待して購入する人が多かったということで、主にアジアや中東で販売されてきました。
販売中止について、ジョンソン・エンド・ジョンソンは、ニューヨーク・タイムズに対し、「こうした製品が、白い肌こそがよいとの印象を与えているという指摘が寄せられたが、当社にはそうした意図はない。健康的な肌こそが美しい」と説明し、製品を紹介するサイトから削除し、今後、生産と流通をとりやめるということです。
ツイッター上では、販売中止に賛成の声がある一方、「肌を日焼けさせたいとか、色白にしたいというのは個人の選択だ」などといった声も出ています。
アメリカでは、人種差別への抗議行動が続くなか、企業が自社の製品や広告に差別的な表現が含まれていないか、神経をとがらせています。
-- NHK NEWS WEB