企業の景気判断をみる日銀の短観=企業短期経済観測調査が来月1日に発表されます。移動の自粛が緩和され経済活動は徐々に再開していますが、景気判断は大幅に悪化し、大企業の製造業の指数はリーマンショック以来の厳しい水準に落ち込むと民間のシンクタンクが予測しています。
日銀の短観は、国内の企業およそ1万社に3か月ごとに景気の現状などを尋ねて企業の景気判断をみる重要な経済指標で、3月に行った前回の調査では大企業の製造業の景気判断を表す指数はマイナス8でした。
来月1日に最新の結果が公表されますが、民間のシンクタンクなど10社の予測では大企業の製造業の指数はマイナス23からマイナス38となっています。
リーマンショックのあと景気が大きく落ち込んだ2009年以来の厳しい水準に落ち込むという予測です。
大企業の非製造業の指数もマイナス7からマイナス30と大幅な悪化を予測しています。
新型コロナウイルスの影響で自動車などは欧米向けの輸出が落ち込み、部品メーカーなどの生産にも響いています。
また、緊急事態宣言に伴うさまざまな自粛によって観光、飲食、小売りなど幅広い業種で売り上げが急激に減少しました。
都道府県をまたぐ移動の自粛が緩和されるなど経済活動は徐々に再開していますが、今回の短観では4月から5月の厳しい状況が反映されるとみられます。
-- NHK NEWS WEB