個人が保有する預金や株式などの金融資産は昨年度末の時点で1845兆円と、3か月前に比べて60兆円余り減少したことがわかりました。ことし2月から3月にかけて、新型コロナウイルスの影響で世界的に株価が急落したことが主な要因です。
日銀が3か月ごとに発表している「資金循環統計」によりますと、個人が保有する預金、株式、保険などの金融資産の合計は昨年度末に当たることし3月末の時点で1845兆円でした。
3か月前、去年12月末の時点から62兆円減少しました。
内訳をみますと、
▽「現金・預金」が1000兆円ちょうどで前の年に比べて2.1%増加したのに対し、
▽「株式」は178兆円で11.9%、
▽「投資信託」は63兆円で11.7%、それぞれ減少しました。
ことし2月から3月にかけては新型コロナウイルスの影響で世界的に株価が急落したため、個人が持っている株式や投資信託の資産額が目減りし、金融資産全体を押し下げた形です。
一方、民間金融機関による企業や個人に対する貸し出しの残高は、新型コロナウイルスの影響を受けた国内外の企業への融資が増えたことを背景に、年度末の時点で909兆円となり過去最高を更新しました。
-- NHK NEWS WEB