東京都の昨年度・2019年度の収支は、過去最大となる1400億円余りの黒字となる見通しで、都は、今後の感染症対策の財源としても活用していきたい考えです。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けた対策で財政状況が厳しさを増す中、東京都は、今後の財政運営について26日専門家と意見交換し、昨年度・2019年度の一般会計の収支見通しを明らかにしました。
このうち、都税収入は、新型コロナウイルスによる影響が出る前の好調な企業収益をうけて8年連続で増収となり、過去最大になる見通しです。
その結果、収支は、1403億円の黒字となる見通しが示されました。
収支の黒字幅も過去最大です。
ただ、1兆円に上る一連の感染症対策と経済対策に充てたため、都の貯金に当たる「財政調整基金」は9割以上減少して、残りはおよそ500億円となっています。
都は、今回の黒字の一部を「財政調整基金」に積み増すとともに、今後の感染症対策の財源としても活用していきたい考えです。
意見交換の中では、専門家から、「コロナ後」は税収が落ち込み支出が増えるため、短期、長期の双方から事業の見直しをすべきだなどといった意見が出されていました。
-- NHK NEWS WEB