コーヒーチェーンの「スターバックス」は、聴覚に障害がある従業員が手話や筆談などで接客する店舗を都内にオープンさせます。多様な人材が自分らしく過ごせる居場所の実現を目指した取り組みの一環で、国内では初めての店舗となります。
東京 国立市に27日にオープンする店舗の従業員は25人で、このうち19人は聴覚に障害があります。接客や従業員どうしのコミュニケーションは手話や筆談などで行います。
店内では、音声を文字に変換して表示するタブレット端末や筆談などで注文ができるということです。また手話を知らない利用客が学ぶことができるよう、店内の壁には手話のイラストなども掲げられています。
スターバックスはこうした店舗をすでに海外で展開していますが、日本でも聴覚に障害がある従業員から「自分たちでお店をやってみたい」という声が上がり、開店につながりました。
新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、当面は店舗の入店の際に整理券が必要で、持ち帰りのみで営業するということです。
会社は「聴覚に障害がある従業員もありのままの自分を表現し、本来の能力を最大限発揮してほしい。また、近くにろう学校があり、聴覚に障害がある子どもたちが従業員の働く姿を見て夢を描き、社会に出る勇気が持てる店にしたい」としています。
-- NHK NEWS WEB