ミツバチの減少の背景に農薬の影響が指摘されていることを受け、環境省は、農薬の安全性を審査する際に野生のハチへのリスクについても確認する方針を固めました。
環境省によりますと、海外ではミツバチが大量に姿を消す事案が問題となり一部の農薬の使用などが制限されている国があるほか、日本でもカメムシの防除に使われる農薬が影響しミツバチが減少したと疑われるケースが報告されているということです。
このため環境省は、農薬の製造や販売にあたっての審査の際に、ニホンミツバチなど植物の受粉に重要な役割を果たしている野生のハチへのリスクについても確認する方針を固めました。
守らなければならない基準値を新たに設け、植物に農薬を散布した場合、ハチに付着したり花粉や蜜からハチが摂取したりする農薬の量や毒性を調べるようメーカーに求めることになります。
野生のハチを対象とした試験方法はまだ確立されていないため、養蜂用のセイヨウミツバチを使った試験結果から推計する方針で、環境省は今後、基準値を設定することにしています。
-- NHK NEWS WEB