パキスタン国内の各航空会社に所属するパイロットの3分の1近い260人余りがパイロットの免許を不正に取得した疑いが持たれている問題で、パキスタン政府は、試験の不正に関与した疑いがあるとして、航空当局の複数の職員の刑事責任を追及していく考えを示しました。
パキスタンでは、先月起きた旅客機の墜落事故の調査の過程で、事故を起こしたパキスタン航空を含む国内の各航空会社のパイロットなど合わせて860人のうち、3分の1近い262人が、免許を不正に取得した疑いがあることがわかりました。
この問題で、航空当局の関係者は27日、NHKの取材に対し、このうち28人について実際に不正を行ったことが確認されたとしたうえで、「航空当局の少なくとも5人の職員が試験の際に便宜を図るなど、不正に関与した疑いがある」と述べ、今後、5人の刑事責任を追及していく考えを示しました。
地元メディアは、いわゆる「替え玉受験」が横行し、監督官がそれを見逃していた、などと伝えています。
パキスタン政府は、各航空会社から事情を聞いて、免許を不正に取得したパイロットを特定することにしています。
-- NHK NEWS WEB