日立製作所は、人の幸福度を計測して企業などに提供する新しい会社を設立することになりました。新型コロナウイルスをきっかけに働き方が大きく変わる中で、幸福度を高めることで組織の活性化を支援するねらいです。
発表によりますと、日立は来月、人の幸福度を計測する独自の技術を手がける新会社「ハピネスプラネット」を設立します。
この会社が手がけるアプリはスマートフォンの加速度センサーを使って、本人が気付かない体のわずかな動きや揺れを計測し、他の人とのコミュニケーションをどのように取ったか分析します。そして、周りの人の幸せにどれだけ貢献したかを「ハピネス関係度」と名付けて数値で表示します。
日立が10年以上にわたって実証実験を重ねた結果、数値が高い人が多いほど組織が活性化するといった関連性が確認されたということです。
新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけにテレワークが普及するなど、働き方が大きく変わる中、新会社は社員の幸福度の計測と分析を行い、具体的な改善策を提案するといった事業を検討する方針です。
新会社の代表を務める日立製作所の矢野和男フェローは、「オフィスでの仕事とテレワークをどういう配分でやるのがいいのかなど、企業が新たな働き方の正解により早く近づけるインフラになると思っている」と話しています。
-- NHK NEWS WEB