厚生労働省は、新型コロナウイルスへの対応でいわゆる「過労死ライン」と呼ばれる月80時間を超える残業をした職員が、ことし4月に去年の8倍近くに上ったことを明らかにしました。
厚生労働省によりますと、霞が関の本省で働くおよそ3900人のうち「過労死ライン」とされる月80時間を超えて残業をした職員がことし4月には547人と、全体の7人に1人に上りました。
これは、去年の同じ時期と比べて8倍近くに急増していて、このうち145人は100時間を超えていました。
また、もっとも残業時間が長かった職員は、ことし2月に215時間に達していたということです。
厚生労働省は新型コロナウイルスの感染が拡大したことし1月以降、医療体制の確保や集団感染が確認されたクルーズ船への対応、それに、雇用を維持するための制度の拡充などのため業務が急増しているということで、「ほかの省庁からの応援や勤務のローテーションを組むことなどで負担の軽減を図り、心身の健康を確保しながら新型コロナウイルス対策に万全を期したい」としています。
-- NHK NEWS WEB