大量のデータを送りつけてシステムをダウンさせる「DDoS攻撃」と呼ばれるサイバー攻撃で、先月、ヨーロッパの銀行に過去最大規模とみられる攻撃が行われたことが分かりました。日本の回線からも攻撃が行われていて専門家はネットワーク機器が不正アクセスを受けて悪用されたおそれがあると指摘しています。
6月21日、ヨーロッパの銀行のサーバーに大量のデータを送りつける「DDoS攻撃」が検知され、情報セキュリティー会社が分析したところ、1秒当たり8億900万パケットという大量の通信が行われていたということです。
これはDDoS攻撃としては過去最大の規模とみられるということですが、銀行のシステムは対策をとっていたため被害はありませんでした。
分析した会社によりますと、攻撃は複数の国のネットワークから行われ、このうち42%がアメリカから、10%が韓国から、9%がベトナムから、6%が日本からだったということで、ネットワークに接続されているウェブカメラなどの機器が何らかの方法でまとめて不正にアクセスされ、攻撃に使われたとみられるということです。
分析したアカマイ・テクノロジーズの根本隆志シニアダイレクターは「セキュリティーが不十分な機器はネットワーク上に大量にある。こうした大規模な攻撃は今後もありえるので、備えておく必要がある」と話しています。
-- NHK NEWS WEB