航空大手のANAホールディングスは、新型コロナウイルスの影響が長期化する懸念があるとして、来年春に卒業する大学生などを対象にしたグループ37社の採用を中止すると発表しました。
ANAのグループでは、来年春に卒業する大学生などを対象に、全日空や格安航空会社のピーチ・アビエーションなど合わせて37社でおよそ3200人を採用する予定でした。
しかし新型コロナウイルスの影響で5月から採用活動を中断していました。
今月に入っても、国内線のおよそ5割、国際線のおよそ9割で運休や減便が続くなど影響の長期化が懸念され、今後の事業計画の策定が難しい状況にあるとして、採用の中止を決めました。
一方、空港で接客や荷物の積み込みを行うグループ会社などがおよそ600人の専門学校生に出している内定は取り消さず、来年春に採用します。
また、パイロットと障害者を対象にした採用は続けるとしています。
ANAホールディングスは「グループとして苦渋の決断を下すことになりました。入社を希望していた方たちには大変心苦しく、おわび申し上げたい」としています。
-- NHK NEWS WEB