アメリカの中央銀行に当たる、FRB=連邦準備制度理事会は最新の経済報告で、アメリカ経済は労働市場が引き続き引き締まっていることから、緩やかに拡大しているという判断を示し、市場ではFRBが今月の会合で、去年12月以来の利上げを検討するのではないかという見方が出ています。
FRBは1日、全米に12ある地区連銀が企業などに行った聞き取り調査を基に、最新の経済報告を公表しました。
それによりますと、製造業やIT、それに建設などの業界で人手不足が指摘されるなど、労働市場が引き続き引き締まっていることから、アメリカ経済は緩やかに拡大しているという判断を示しました。
報告では、トランプ大統領の移民政策で労働力の供給が制限されることへの懸念や、税制改革の先行きが不透明で、新たな投資を控えているといった指摘も出ていましたが、企業関係者はおおむね、短期的な経済の見通しについて楽観的だとしています。
こうした中、市場ではFRBがトランプ大統領の政策やドル高が経済に与える影響を見極めたうえで、今月の金融政策を決める会合で、去年12月以来の利上げを検討するのではないかという見方が出ています。
-- NHK NEWS WEB