世界の新型コロナウイルスの感染者は、アメリカに次いで2番目に多い南米ブラジルで200万人、3番目に多いインドで100万人をそれぞれ超え、一部の自治体では再び厳しい外出制限を行う動きが出ています。
このうち、感染者の累計が200万人を超えたブラジルでは、貧困地区を中心に急速に感染が拡大していて、今月7日にはボルソナロ大統領の感染が明らかになりました。
しかし、ブラジル政府は、サンパウロ州など感染が最も深刻な大都市で医療態勢を充実させたことなどを理由に、経済活動の再開を進めていて、一部の専門家などからは懸念の声が上がっています。
また、感染者の累計が100万人を超えたインドも先月から外出制限が大幅に緩和されて、経済活動の再開が進むにつれて、1日当たりの新たな感染者数が増え続けています。
当初、感染は首都ニューデリーなどの都市部が中心でしたが、現在は全国に広がりつつあり、IT企業が集まるハイテク産業の中心地で南部の都市、ベンガルールでは今月14日から1週間、厳しい外出制限を再開するなど、一部の自治体で制限を再び強化する動きが出ています。
一方で、インド政府は、アメリカなどとの間を結ぶ国際線の運航を、およそ4か月ぶりに17日から再開させるなど経済活動の再開を進める方針で、医療関係者からは感染の拡大を懸念する声が出ています。
-- NHK NEWS WEB