都道府県をまたぐ移動の自粛が全国で緩和されて19日で1か月。ツアーの再開で客足が戻りかけていたバス会社では、このところの感染者の増加などで予約が大幅に減少し、再び厳しい状況に追い込まれています。
新宿駅の近くでは、19日、山梨県で富士山麓(さんろく)を巡るツアーのバスに参加者たちが乗り込んでいました。参加者は乗車前に検温や手の消毒を行っていました。
この会社では、車内の消毒や換気を行っているほかなるべく隣合って座らないよう座席をあけるといった対策をとっているということです。
バス会社によりますと、移動の自粛が緩和されてからは多いときで1日におよそ140人の予約がありましたが、このところの感染者の増加や、東京発着の旅行が「Go Toトラベル」の対象から外れたことを受け、1日40人程度にまで減っているということです。
19日のツアーは、17日までに6人のキャンセルがあり、参加者は25人となりました。
娘と2人で参加した60代の女性は「外出することはほとんどなく、娘と会うのも1か月に1回程度なので楽しみにしていました。ツアー中はマスクを外さず、しっかり対策して参加します」と話していました。
ツアーを企画した「平成エンタープライズ」の担当者、冨樫孝太さんは「1か月前にはこの状況になることは想像できていませんでした。感染が拡大しているのでキャンセルが出るのもしかたのないことですが、不安な気持ちはあります」と話していました。
-- NHK NEWS WEB