新型コロナウイルスの感染拡大の影響などでビールの販売が大きく落ち込む中、ノンアルコール飲料の販売がこのところ伸びていて、健康志向の高まりを背景にしたノンアルコール市場の拡大が注目されています。
ビールメーカー各社によりますと、ビール系飲料の市場は去年まで15年連続で縮小していますが、ノンアルコールビールは、この10年でおよそ4倍に伸びています。
特に、ことし上半期はビール系飲料の販売数量が去年の同じ時期に比べておよそ10%落ち込んだ一方、ノンアルコールビールはおよそ6%増加しました。
こうした中、ノンアルコール飲料専用の売り場を設けている家電量販店では、今月1日から20日までのノンアルコールビールの売り上げが、去年の同じ時期に比べておよそ60%増えました。
中でも「内臓脂肪を減らす」といった機能性をうたった商品が去年の5倍の売れ行きだということです。
ビック酒販の福田悠一主任は、「外出自粛の影響で運動不足になり、おなか周りが気になる人などの需要が伸びているようだ」と話しています。
ノンアルコール飲料をめぐっては食品メーカーのキユーピーが、今月からネット通販限定でビールやハイボールの風味がする飲料の販売を始めていて、異業種を交えた販売競争が激しさを増しそうです。
-- NHK NEWS WEB