給料を前もって債権として買い取り、現金を融通する「給料ファクタリング」という手口で、貸し付けを行っていた業者を、大阪府警察本部が貸金業法違反の疑いで全国で初めて摘発しました。新型コロナウイルスの影響で困窮した人たちも利用していたということです。
警察によりますと、東京に本社があり「Dーライン」などの屋号で営業する金融会社の社員、岩田俊一容疑者(29)ら4人は、ことし、金融業の登録をしていないのに兵庫県の契約社員の男性ら2人に合わせて20万円を貸し付けたとして、貸金業法違反の疑いで逮捕されました。
Dーラインは「給料ファクタリング」という、受け取る予定の給料を前もって業者が債権として買い取り、現金を融通する手口で貸し付けを行っていて、ホームページで「融資ではないので利息は不要」とか「即日資金調達が可能」などとうたっていました。
警察は、先月までの4か月で全国のおよそ2800人がこれらの業者を利用していたとみていますが、3万円を貸し付ける際に1万2000円の利息を取るなど、実際はヤミ金融の手口だったということです。
利用した人の中には、新型コロナウイルスの影響で困窮した人もいたということで、警察はこうした業者を利用しないよう呼びかけています。
警察が、「給料ファクタリング」の業者を摘発するのは、全国で初めてです。
-- NHK NEWS WEB