アメリカのことし4月から6月までのGDP=国内総生産の伸び率は、年率換算でマイナス32.9%と、統計を取り始めた1947年以降最悪となりました。アメリカでは今も新型コロナウイルスの感染の拡大に歯止めがかかっておらず、今後、景気がどの程度回復するか依然、不透明です。
アメリカ商務省が30日に発表した、ことし4月から6月までのGDPの伸び率の速報値は、年率に換算した実質で、前の3か月と比べてマイナス32.9%でした。
これは、四半期の統計を取り始めた第2次世界大戦後の1947年以降、最悪の水準です。
項目別に見ると、GDPのおよそ7割を占める個人消費はマイナス34.6%、輸出はマイナス64.1%と、軒並み記録的な悪化となり、新型ウイルスの感染拡大がアメリカ経済に与えた打撃が極めて大きいことが示されました。
今後、注目されるのは落ち込んだ経済の回復のペースです。
株価は業績が好調なIT企業にけん引されて、感染拡大前の水準近くまで回復しています。
しかし、6月下旬から再び感染者が急増する地域が出てくるなど、今も感染の拡大に歯止めがかかっておらず、消費が低迷して従業員を解雇する動きも出ています。
このためトランプ政権は追加の経済対策を検討していますが、今後、景気がどの程度回復するか依然、不透明です。
-- NHK NEWS WEB