アメリカ・トランプ政権の新型コロナウイルス対策チームのファウチ博士は先月31日に開かれた議会下院の公聴会で、ワクチンについて「ことしの終わりか来年のはじめに完成するというのは夢ではなく、現実的な見通しだ」と述べ、開発は順調に進んでいるという見方を改めて示しました。
トランプ政権の新型コロナウイルス対策チームのアンソニー・ファウチ博士は31日、議会下院の公聴会で証言し、ワクチンについて、「ことしの終わりか来年のはじめに完成するというのは夢ではなく、現実的な見通しだ」と、開発は順調に進んでいるという見方を改めて示しました。
そのうえで供給の見通しについて、「来年には安全で効果のあるワクチンが手に入ると考えているが、最初からすべてのアメリカ国民に行き渡るわけではなく、段階を踏むことになる。そのために専門の委員会で優先順位を議論する」と述べ、すべての人にすぐに供給できるわけではないという見通しを示しました。
アメリカでは、NIH=国立衛生研究所と製薬会社「モデルナ」が開発中のワクチンが27日から最終段階の臨床試験を開始したほか、イギリスや中国で開発中のワクチンも最終段階に入っています。
一方で、アメリカやイギリス、それにEUなどは巨額の資金を投じる見返りに一定の供給量を確保するなど、開発とともに、ワクチンの確保に向けた競争も激しくなっています。
-- NHK NEWS WEB