民間企業が開発した宇宙船として、初めて飛行士を国際宇宙ステーションに送り届けることに成功した「クルードラゴン」が日本時間の3日、およそ2か月ぶりに地球に帰還しました。NASAでは9月以降、同型の宇宙船で日本人宇宙飛行士の野口聡一さんら4人を宇宙ステーションに送る予定です。
アメリカの民間企業「スペースX」がNASA=アメリカ航空宇宙局の後押しを受けて開発した「クルードラゴン」は試験飛行としてことし5月に打ち上げられ、アメリカとしては9年ぶり、民間企業の宇宙船としては初めて国際宇宙ステーションに2人の宇宙飛行士を送り届けることに成功しました。
2人の飛行士は宇宙ステーションにおよそ2か月間滞在したあと、日本時間の2日に再び宇宙船に乗り込み、地球へと向かいました。
宇宙船は3日午前3時ごろ軌道を離れるため最後のエンジン噴射を行って地球の大気圏に突入し、上空でパラシュートを開いて減速しながら落下して、午前4時前(アメリカ東部時間の2日午後3時前)にフロリダ州沖のメキシコ湾の海上に着水しました。
そして、海上で待機していたスペースXの船に回収され、安全が確認されると2人の飛行士がハッチから姿を見せました。
NASAとスペースXでは帰還した宇宙船を詳しく調べ、機能に問題がなかったか確認したうえで、9月以降に運用段階の1号機となる同型の宇宙船で日本人宇宙飛行士の野口聡一さんら4人を宇宙ステーションに送る予定です。
-- NHK NEWS WEB