秋元司衆議院議員が起訴されたIR・統合型リゾート施設をめぐる汚職事件で、贈賄側の中国企業の元顧問らに、裁判でうその証言をするよう依頼し、報酬として現金を渡そうとしたとして、東京の会社役員ら3人が証人等買収の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。
贈賄側の元顧問らは捜査段階で秋元議員に賄賂を渡したことを認めていたということで、特捜部が詳しい経緯を調べています。
逮捕されたのは、いずれも会社役員で東京 中央区の佐藤文彦容疑者(50)と、東京 港区の淡路明人容疑者(54)、それに那覇市の宮武和寛容疑者(49)の3人です。
東京地検特捜部などによりますと、3人はことし6月から先月にかけて、衆議院議員の秋元司被告(48)が起訴されたIR・統合型リゾート施設をめぐる汚職事件で贈賄の罪に問われている中国企業の元顧問の紺野昌彦被告(48)と仲里勝憲被告(48)に、裁判でうその証言をするよう依頼し、報酬として現金3000万円と数百万円をそれぞれ渡そうとしたとして、証人等買収の疑いが持たれています。
IRをめぐる汚職事件について秋元議員は起訴された内容を全面的に否認していますが、元顧問2人は特捜部の調べに対し、3年前の9月に議員会館で秋元議員に現金300万円の賄賂を渡したことなどを認めていたことが、関係者への取材で分かっています。
特捜部は秋元議員側と逮捕された3人の接点の有無などについて解明を進めるものとみられます。
裁判でうその証言をする報酬として金品を提供したりその約束をしたりすることを禁じる「証人等買収罪」は、3年前に施行された改正組織犯罪処罰法で新設され、適用されるのは今回が初めてとみられます。
特捜部は3人の認否を明らかにしていません。
-- NHK NEWS WEB