「黒く変色した紙幣をきれいにするために現金が必要だ」こんな言葉で会社社長に2500万円を用意させ隙を見て持ち去ったとして外国人の男が逮捕されました。こうした手口、「ブラックマネー詐欺」などと呼ばれ、世界各国で被害が確認されています。
逮捕されたのは広島市安佐北区に住むリベリア国籍のジェームス・リー・エフ容疑者(42)です。捜査関係者によりますとことし6月、東京の不動産関連会社の社長に現金2500万円を用意させ隙を見て盗んだ疑いがもたれています。
容疑者は不動産を購入するとして仲間とともに被害者の会社を訪れた際、「手元に支払いのための紙幣があるが、黒く汚れている。汚れていない紙幣と一緒に薬品と混ぜるときれいになるので協力してほしい」などと言って、現金を用意するよう求めたということです。
その後、「薬品を取りに行くので30分ほど待っていてほしい」と言ったまま戻って来ず、現場にあった現金はすべてなくなっていたということです。
こうした手口は「ブラックマネー詐欺」などと呼ばれ、およそ20年前から世界各国で被害が確認されています。警視庁が詳しいいきさつを調べるとともに当時、一緒にいた別の男についても行方を捜査しています。
-- NHK NEWS WEB