イギリスの製薬大手、「アストラゼネカ」が開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて厚生労働省が1億回分以上の供給を受けることで近く合意する見通しになったことが関係者への取材で分かりました。会社は、来月中の海外での実用化を目指していて、日本国内でも今月から臨床試験を始める計画です。
厚生労働省が供給を受けるのは、▽イギリスの製薬大手アストラゼネカと、▽オックスフォード大学が開発を進めている新型コロナウイルスのワクチンです。
3段階ある臨床試験のうち初期段階では、▽接種後に抗体の量が増加し、▽およそ2か月たっても高い水準を維持していたことなどが確認されたとして、すでにブラジルなどで臨床試験の最終段階に入っています。
関係者によりますと、1億回分以上のワクチンを日本に供給することで、近く厚生労働省と合意する見通しになったということです。
接種が必要な回数は1回か2回になる予定で、供給されるワクチンが何人分に相当するかは現時点で決まっていないとしています。
アストラゼネカは、来月中(9月)に海外で実用化することを目指していて、日本国内でも今月から臨床試験を始める計画です。
日本へのワクチンの供給をめぐっては、先月末にもアメリカの製薬大手ファイザーとの間で、開発に成功した場合、6000万人分の供給を受けることで基本合意しています。
-- NHK NEWS WEB