家電量販大手の「ノジマ」は、新型コロナウイルスの影響で仕事が減った空港の派遣社員などを「出向」の形で受け入れて、店舗の人手を補い、雇用も守る、新たな取り組みを始めることになりました。
ノジマは、大手の人材派遣会社と提携して、派遣先での仕事がなくなった社員を出向の形で受け入れる制度を、今月つくりました。
そして、新型コロナウイルスの影響で利用者が大きく減った空港のカウンターや売店で働いている派遣会社の社員を受け入れ、自社の店舗で接客を担当してもらいます。
受け入れた人の給与はノジマと派遣会社で負担する仕組みで、派遣会社にとっては雇用の維持につながり、ノジマにとっては人件費を抑えながら人手を確保できるメリットがあります。
今後は新型コロナウイルスの影響で同じように仕事が減っている航空会社や宿泊施設などの会社からも、社員の受け入れを検討したいとしています。
ノジマの野島廣司社長は「違う業界で働くことで、学べる部分もある。働き続けることで、人材の成長を止めず、困っている企業を支援できれば」と話しています。
新型コロナウイルスの影響が長期化する中、仕事が減っている業界の人材を活用して人手不足の緩和や雇用の確保につなげようという取り組みが広がっています。
-- NHK NEWS WEB