来年春に卒業予定の大学生に対する企業の求人倍率は、ことし6月の時点で1.53倍で、リーマンショック直後の2009年の水準まで低下しました。
新型コロナウイルスの感染拡大による企業の業績の落ち込みが、採用活動にも影響を及ぼしているとみられます。
情報サービス大手の「リクルート」がことし6月に行った調査によりますと、就職を希望する大学生や大学院生1人に対して企業側の求人がどれだけあるかを示す求人倍率は1.53倍で、去年を0.3ポイント下回り、2年連続で低下しました。
新型コロナウイルスの感染拡大で、幅広い業種で企業の業績が悪化する中で、採用を控える動きが広がっているためと見られ、求人倍率はリーマンショック直後の2009年の水準まで低下しています。
リクルートワークス研究所の茂木洋之研究員は「経済が回復すれば求人倍率は改善される可能性はあるが、感染の第2波への懸念も強く、採用動向の先行きは現時点では見通せない」と話しています。
-- NHK NEWS WEB