世界有数の石油会社「サウジアラムコ」は、ことし4月から6月までの最終的な利益を発表し、前の年の同じ時期に比べ73%減少となりました。会社は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴う原油需要の落ち込みが影響したと説明しています。
サウジアラビアの国営石油会社「サウジアラムコ」は9日、ことし4月から6月までの決算を発表しました。
それによりますと、最終的な利益はおよそ246億リヤル、日本円にして7000億円で、前の年の同じ時期に比べて73%減少しました。
大幅な減益となった理由についてサウジアラムコでは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って経済活動が縮小し、原油の需要が大幅に減ったためと説明しています。
一方、原油市場をめぐっては、サウジアラビアが主導するOPEC=石油輸出国機構とロシアなどの産油国が減産を続けていますが、今月以降、減産幅の目標を縮小しています。
今回の発表の中で、「サウジアラムコ」のナセル最高経営責任者は「国際エネルギー市場では部分的に回復も見られている」とコメントし、世界各地での経済活動の再開を踏まえて原油需要の回復に期待を示しました。
-- NHK NEWS WEB