定食チェーンの「大戸屋ホールディングス」は、食品宅配大手の「オイシックス・ラ・大地」と業務提携する方針を固めました。経営方針をめぐって筆頭株主のコロワイドと対立する中、みずから経営改善を進める姿勢をほかの株主に示すねらいがあるものとみられます。
大戸屋をめぐっては、株式のおよそ19%を保有する筆頭株主のコロワイドが経営への影響を強めようと子会社化することを目指し、先月からTOB=株式の公開買い付けを実施していますが、大戸屋はこれに反対し両社の対立が続いています。
関係者によりますと、こうした中で大戸屋は、食品の宅配を展開する「オイシックス・ラ・大地」と業務提携する方針を固めました。
大戸屋では、グループ全体で会員数が30万人を超えるオイシックスとの提携で、今後、注力する自社の冷凍食品などを開発し、オイシックスのネット通販サイトでも販売する計画で、みずから経営改善を進める姿勢をほかの株主に示すねらいがあると見られます。
大戸屋は、事実上の値上げや新型コロナウイルスの影響で去年2月以降、毎月の売り上げが前の年の同じ月を下回る状況が続いているだけに、今回の業務提携で、自力での経営強化策への理解を広げることができるかが焦点となります。
-- NHK NEWS WEB