若者を中心に人気が高まっているゲーム「フォートナイト」のアメリカの開発会社は13日、ユーザーに対する課金システムを不当に独占しているとして、アメリカの大手ＩＴ企業アップルを提訴したと発表しました。
一方、アップルは開発会社の側が規約違反しているとコメントしています。
「フォートナイト」はアップルが運営するアプリの配信サービス「アップストア」などから無料でダウンロードして楽しむことができるゲームで、若者を中心に人気が高まっていて、開発会社の「エピックゲームズ」によりますと、ユーザーは世界で3億5000万人を超えるということです。
ユーザーは、ゲームの中で使うアイテムを有料で買うことができますが、アップルのスマートフォン「ｉＰｈｏｎｅ」などを使って購入する場合は、手数料を加えたアップルの課金システムの利用が義務づけられています。
こうした中、このゲームの開発会社が13日、この課金システムを避けてより安い金額でアイテムを購入できるサービスを独自に始めたところ、アップルは「アップストアの規約に違反する」として、直ちにゲームの配信を停止しました。
これを受けて、開発会社は「アップルがスマートフォンやタブレットでアプリの配信や課金を不当に独占している」として、競争を妨げる行為の差し止めを求めて、13日、カリフォルニア州の連邦地方裁判所に提訴したと発表しました。
一方、アップルは「開発会社はこの10年間、アップストアでゲームを配信し、恩恵を受けてきた」としたうえで、「開発会社による規約違反を解決し、『フォートナイト』をアップストアに戻せるようあらゆる努力を尽くします」とコメントしました。
アメリカではアップルなどのＩＴ企業が独占的な地位を利用して適正な競争を妨げているという批判が高まっていて、先月末には議会下院の司法委員会が開いた公聴会でも各企業の経営トップが追及を受けています。
-- NHK NEWS WEB
