IR=統合型リゾート施設の汚職事件をめぐり、秋元司衆議院議員が贈賄側に偽証を持ちかけたとして逮捕された証人買収事件で、共犯とされる会社役員が東京地検特捜部の調べに対し「贈賄側に渡そうとした現金のうち1000万円は秋元議員が用意した」と供述していることが関係者への取材で分かりました。特捜部は、秋元議員が買収工作を主導したとみて実態解明を進めているものとみられます。
衆議院議員の秋元司容疑者(48)は、みずからが起訴されたIR=統合型リゾート施設の汚職事件をめぐり、贈賄側の中国企業の元顧問に裁判でうその証言をするよう依頼し、先月、報酬として現金2000万円を渡そうとしたなどとして、20日に組織犯罪処罰法違反の証人等買収の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。
秋元議員の共犯とされる会社役員の淡路明人容疑者(54)は、特捜部の調べに対し「秋元議員から頼まれて偽証を持ちかけた」と供述していることが分かっていますが、贈賄側に渡そうとした現金2000万円について「半分の1000万円は秋元議員が用意した」と供述していることが、関係者への取材で新たに分かりました。
特捜部は、秋元議員が一連の買収工作を主導したとみて資金調達の詳しい経緯などの実態解明を進めているものとみられます。
秋元議員は逮捕前のNHKの取材に対し「淡路役員には何も指示していないし、具体的なことは頼んでいない。証人買収のことは全く知らない」と容疑を否定しています。
-- NHK NEWS WEB