「キリンホールディングス」は、オーストラリアの飲料事業について、中国の乳業大手への売却を取りやめたことを明らかにしました。新型コロナウイルスや香港問題をめぐってオーストラリアと中国の対立が深まる中、現地当局の承認が得られないためで、改めて売却先を検討するとしています。
発表によりますと、キリンホールディングスは、オーストラリアで清涼飲料や乳製品などの事業を手がけるグループ会社「ライオン飲料」について、中国の乳業大手「中国蒙牛乳業」への売却を取りやめました。
キリンは去年、450億円余りで売却することを決め、オーストラリア当局の審査を受けていました。
しかし当局の承認が得られない見通しになったことから、売却を断念したとしています。
オーストラリアと中国は新型コロナウイルスや香港問題をめぐって対立を深めていて、今回の審査にも影響を及ぼしたものと見られています。
キリンホールディングスは、改めて事業の売却先を検討することにしています。
-- NHK NEWS WEB