中国で外交を統括する楊潔※チ政治局委員は、王毅外相がヨーロッパ5か国を訪問した直後にスペインやギリシャを訪れ、新型コロナウイルスへの対応やチェコの上院議長の台湾訪問をめぐってヨーロッパで広がる中国への警戒感や反発を和らげたいねらいがあるとみられます。
中国で外交を統括する楊政治局委員は、今月1日からミャンマーとスペイン、それにギリシャを訪れました。
国営の新華社通信によりますと、このうちスペインでは3日、サンチェス首相と会談し、スペイン産の農作物の輸入を約束するなど経済関係の強化で一致しました。
また、ギリシャでは4日、サケラロプル大統領とミツォタキス首相と相次いで会談し、巨大経済圏構想「一帯一路」の事業として中国企業が整備しているギリシャ最大の港、ピレウス港のプロジェクトを引き続き推し進めていくことを確認しました。
ヨーロッパには王毅外相が新型コロナウイルスの感染拡大後初めての外国訪問先として、今月1日までイタリアやフランス、ドイツなど5か国を訪れたばかりでした。
中国としては、新型コロナウイルスへの対応や香港国家安全維持法の施行、それに、台湾を訪問したチェコの上院議長に示した強硬な姿勢をめぐってヨーロッパで広がる中国への警戒感や反発を和らげたいねらいがあるとみられます。
※「チ」は竹かんむりに褫のつくり
-- NHK NEWS WEB