台風10号は7日午前、韓国南部のウルサン(蔚山)付近に上陸したあと、朝鮮半島を北上し、日本海に抜けました。韓国では各地で飛行機が欠航したり、停電が発生したりするなどの影響が広がっていて、韓国の気象庁は、雨や風への警戒を続けるよう呼びかけています。
韓国の気象庁によりますと、台風10号は7日午前9時ごろ南部のウルサン付近に上陸し、朝鮮半島の東の海岸沿いを北上したあと、午後1時半ごろ、東部のカンヌン(江陵)付近から日本海に抜けました。
5日午前0時から7日午前10時までに、チェジュ島(済州島)で552ミリ、南部のヤンサン(梁山)で296ミリ、ウルサンで245ミリの雨が観測されたということです。
この台風で、南部のプサン(釜山)では強風で車が横転し1人が軽いけがをしたほか、全国各地で飛行機や船が欠航になったり、1万7000戸以上が停電したりするなどの影響が広がっています。
また、原子力発電所の運営会社である韓国水力原子力によりますと、南部のキョンジュ(慶州)にある原発で2つのタービン発電機が停止したということです。
会社の説明では、台風による外部の送電線の異常が原因と見られるということですが、原発は安定した状態にあるとしています。
韓国では、先週も台風9号によって被害が出たばかりで、気象庁では、引き続き雨や風などに警戒するよう呼びかけています。
-- NHK NEWS WEB